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「こうすれば新規開拓は確実に成功する〜紹介営業の基本〜」
(2012年2月)

 新規開拓は、企業が成長し続けるうえで、非常に大事なことです。現時点で最重要顧客のAランクであっても、継続して受注が続くという保証はありません。
 新規開拓には、飛び込み営業、IT活用の営業、紹介営業があります。
 飛び込み営業は、お客さまへ直接訪問して営業活動を行うもので、軒数を多くこなすことが可能です。
 IT活用の営業は、ホームページ、メルマガ、ブログ、ツイッター、フェイスブックなどを活用して多くの見込客をつかむことができます。
 紹介営業は、お客さまから、他のお客さまを紹介してもらうことです。

 私がおすすめしたいのは、「紹介営業」です。これは、上記2つの営業方法と比較して、も受注の可能性は高いからです。信頼できる人から紹介があれば、最初からこちらに、興味や関心を持ってもらうことができ、商談もスムーズにいきやすいです。

 紹介営業の目指す姿は、お客さまのほうから、「あの人(組織)を紹介してあげるよ」と言ってもらえることです。紹介いただくためには、信頼関係をつくることが前提です。
紹介先はどうするのか。
 これについては、親族、学生時代からの友人、知人などの関係先へ、こちらから接触します。この場合、メールなどのやりとりで終わることなく、一度会って、自社の商品・サービスを簡潔に説明できるようにしておきます。
 相手に信頼していただくためには、どのような点に配慮したらよいでしょうか。
 それは次の3点に集約されます。

(1)傾聴(相手の話を熱心に聞く)を心がける
 特に営業経験が少ない人、若手の人は、自分が話すのではなく、もっぱら聞き役に徹することです。

(2)面談、話し合いが終わったあと、感謝の姿勢を示す
 お礼の手紙やはがきを書く、感謝の電話をすることです。
 合わせて定期的に情報発信はしたいものです。たとえば、私はメルマガを使って、人と組織に関する情報を定期的にご提供しています。

(3)相手と約束をしたら、すぐに行動する
 たとえば、商談の場で、今度ゴルフをしましょう、会食しましょう、という話をしたら、その日に場所と時間を確保することです。口約束で終わらせないためにも、スピードある対応が求められます。
 どうでしょうか。どれも難しいことでないと思いますが、実行できるかどうかが鍵です。
 続いて、あの人なら紹介したいなと思ってもらう紹介営業を進めるうえで必要な3つのスキルを説明します。

<3つのスキル>
a.聞く力
 聞く力とは当たり前のことではないか、と思う人もいるでしょう。しかし、人の話を聞くことは決して容易いことではありません。
 日頃から相手の話を真剣に、本気で聞く姿勢があると、相手も本音の話をしてくれません。これではお互いのコミュニケーションが取れていない状況となります。
 仕事柄、多くのトップセールスにお会いしますが、共通しているのは「聞く力」が優れているという点です。人の話を本当によく聞いているから、課題を見つけて様々な提案ができるのです。

b.気配り力
 気配りとは、相手を思いやって気をつけることです。相手の立場で考えて行動することです。
 先日、私は地方に出張へ行きました。その移動ルートに台風が来るという、悪天候の状況でした。
出張先のお客さまからは、電子メールで都度、台風の状況、交通情報を知らせてくれました。結果的に、台風の影響はほとんどなかったのですが、その気配りには深く感謝した次第です。
 気配り、心配りができる人に対して、何かしてあげようと思うのは当然かと思います。

c.問題解決力
 問題とは目標と現状とのギャップです。問題を発見し、原因を分析し、解決策まで導いていくことが問題解決の流れです。
 営業の問題解決は、自分のことだけでなく、お客さまの問題解決ができることが大事です。
 たとえば、お客さまが困っていることを解決するためには、自社以外の商品・サービスを購入して提供するというぐらいの姿勢が必要なのです。これこそが問題解決につながります。

以上、相手との信頼関係に配慮し、スキルを磨くことが、新規開拓につながります。



【過去のコラム】
1.提案営業を定着させ、成果につなげるには?
2.ミドルリーダーを育成し、組織の活性化を図るには?
3.レバレッジ・マネージャーを養成する (1)
4.レバレッジ・マネージャーを養成する (2)
5.レバレッジ・マネージャーを養成する (3)

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