人財育成を通じて、未来の組織をつくる
安藤ハザマの次世代リーダー育成・営業人財育成への取り組み

株式会社安藤・間様は、「安藤ハザマVISION2030」において、「お客様価値の創造」「株主価値の創造」「環境価値の創造」「従業員価値の創造」の4つの価値創造を掲げています。さらに、「中期経営計画2028」では新たに「ビジネスパートナー価値の創造」を加え、「5つの価値創造に向けて ~魅力的な企業であり続ける~」を基本方針として各種施策を展開されています。
この「従業員価値の創造」の実現に向け、人財育成を重要な経営課題の一つとして位置づけ、さまざまな取り組みを進めていらっしゃいます。
講師を務めさせていただいた初級次世代リーダー研修(2023年~2024年実施)では、受講生から宇宙関連事業の提案がありました。その後、その提案から「宇宙技術未来創造室」が設立されたと伺い、人財育成が新たな挑戦につながっていることを大変嬉しく思います。
今回は、人財育成を通じた組織づくりや、営業人財育成・次世代リーダー育成への想いについてお話を伺いました。

(左から)
• 建築事業本部 建築営業推進部長 狩野淳様
• 経営戦略本部 キャリア開発部長 室橋光恵様
• 土木事業本部 上席理事(前執行役員) 石原吉雄様
の3名に、座談会形式でお話を伺いました。

株式会社安藤・間ホームページ

1.参加者プロフィール

狩野 淳様(建築事業本部 建築営業推進部長)
建築事業における目標達成に向け、全社営業戦略の立案・推進(人財育成も含む)を行う部署の責任者です。営業研修は今年度第9期を迎え、狩野さん自身も第3期生として受講。現在は第4代事務局長です。
営業現場での経験を踏まえた総合的な見地からのコメントには、全国の営業担当者からも厚い支持が寄せられています。
室橋 光恵様(経営戦略本部 キャリア開発部長)
「安藤ハザマVISION2030」に掲げる「従業員価値の創造」を推進するため、2022年に採用から人財育成までを担う部署として発足したキャリア開発部の責任者です。 
周囲への細やかな気配りに加え、とりわけ人を巻き込む力に非常に優れていらっしゃいます。
石原 吉雄様(土木事業本部 上席理事・前執行役員)
営業部門の担当役員として、営業戦略の実現、営業組織の活性化、営業担当者の育成などを推進されました。また、環境事業全般にも豊富な知見をお持ちです。
「営業担当者研修」の導入のきっかけをつくり、営業担当者のスキル向上に長年尽力されてきました。現在は上席理事として、高い視点から土木事業本部の活性化に向け、引き続き活動されています。

2.「人財育成」を軸に、未来の組織を考える

(1)営業人財育成と、変化に対応する組織づくり
<狩野部長>
当社はゼネコン(総合建設業)で工事請負がメインの仕事です。土木・建築・エネルギー事業を中心に事業を進めています。これまでの仕事に加えて、新しい分野にも挑戦し、業績を伸ばしていくことを考えています。
業績は回復基調が続くと期待されますが、人口減少や高齢化・働き方改革・年代のアンバランス等の課題があり、業務改善を行っています。営業職においては、新卒採用・キャリア採用を行っており、多様性を踏まえた人財育成を行っています。

(2)長期的・計画的な人財育成を目指して
<室橋部長>

2013年の安藤建設と間組の合併を機に、お互いの異なる考え方を尊重しながら高い目標に向かう風土が醸成されたように思います。採用形態や出身会社に関係なく、一人ひとりが力を発揮できる環境が整っています。
キャリア開発部発足後は、新たな研修を積極的に導入しています。特に経営感覚を養うための次世代リーダー研修は初級・中級・上級の3階層で構成し、初級と中級は手上げ制、上級は他薦としています。
初級次世代リーダー研修の講師選定にあたっては、「安藤ハザマを深く理解し、信頼できる方」という観点から田中講師に依頼しました。
その後、初級の受講生の変化や成長を見た上司の方が、「自分も中級次世代リーダー研修に参加したい」と応募してくださったケースもありました。研修の成果が受講生本人だけでなく、周囲の社員にも良い刺激を与えていることを実感しています。
田中講師の講義は、効率性を重視する若手社員にとっても、自ら深く考え、探究したくなるような魅力があります。また、人との関わりを大切にする姿勢も受講生に伝わっていると感じます。

3.共通言語をつくる営業研修

<石原上席理事>
2017年から土木営業担当者向けの営業研修をスタートさせました。田中講師にお願いした1年目のこの研修は「次世代営業部長研修」の位置づけでした。
当初は50歳以下の営業担当者全員に研修を受講してもらい、全員に同じ機会を与えることをルールとしました。同じ仕組みのもとで学び続けたことで、結果として共通言語が生まれました。これは長年研修を続けてきた成果と言えます。
その後、対象者の範囲を広げて、建築営業担当者も加えました。土木・建築が一緒に研修に参加することも大切です。
田中講師は「それはどういう意味?」と受講生に質問をして、出てきた答えが次回の宿題になるというスタイルをとっています。
営業研修を通じて、「考える営業」「考動(考えて動く/動きながら考える)」という2つのキーワードが生まれました。「営業文化」を会社の中に根付かせていく。この考え方は、現在4代目の事務局長である狩野部長にも引き継がれています。

4.「自ら考え、周囲を巻き込んで実践する」力

<室橋部長・狩野部長>
受講生が自ら考えることは非常に重要です。
<室橋部長>
変化の時代には、従来のやり方を踏襲するだけではなく、変化に適応しながら考え、周囲を巻き込んで実践する力が求められます。また、異なる価値観をお互いに尊重しながら、よりよい解決策を見出していく課題形成力・問題解決力も重要です。
そういう意味でも職種を超えて同世代が集まり、経営感覚を養うことは大きな意義があります。
<狩野部長>
営業職では、中核を担う世代のさらなる充実を図るため、人財の確保と育成に継続的に取り組んでいます。2024年から始めた営業職の新卒採用も順調です。
<室橋部長>
キャリア開発部では階層別研修・自由な学び・選抜型の研修など多方面から人財育成を推進していますが、特に次世代リーダー研修は、主体的に参加を希望したメンバーが集まり、長期にわたって取り組む研修ということもあり、研修後には大きな成長がみられています。
この成果が、それぞれの修了生の所属部門にも広がり、組織への良い影響につながっていくことを期待しています。
次世代リーダー研修(上級)には、狩野部長にもご参加いただきました。

<狩野部長>
次世代リーダー研修(上級)では多くの学びを得ました。以前、受講生として参加した「営業研修」の学習体験(財務管理等)がここで活用できました。
<室橋部長>
新卒で入社される予定の学生さんからは「社風が良い」「社員の人柄が良い」「研修が充実している」といった声を多くいただいています。
社風や人柄といった魅力は短期間で形成できるものではなく、計画的な人財育成の積み重ねの成果だと思っています。

5.座談会を終えて

今回の座談会を通じて、人財育成を軸に組織文化を育み、未来の企業価値創造につなげていく安藤ハザマ様の取り組みを改めて実感しました。
特に印象に残ったのは、研修を継続して行うことで、個人の成長だけではなく、組織の中に「共通言語」や「営業文化」が育っていくというお話です。
2017年から続く営業研修では、「考える営業」「考動(考えて動く/動きながら考える)」という言葉が生まれ、それが組織の中に受け継がれています。
また、次世代リーダー研修においても、受講生一人ひとりの成長が、所属部門や周囲のメンバーにも良い影響を与えていることが分かりました。
人財育成は、目の前の人を育てるだけではありません。一人ひとりの学びや成長が組織に広がり、共通の価値観や文化となって、未来の組織をつくっていくものです。

今回の座談会を通じて、安藤ハザマ様が長年積み重ねてきた人財育成の取り組みが、組織文化の醸成や企業価値の向上につながっていることを改めて実感しました。

(左から)
土木事業本部 上席理事(前・執行役員)石原吉雄様
建築事業本部 建築営業推進部長 狩野淳様
経営戦略本部 キャリア開発部長 室橋光恵様